イオンマーケット/5年8か月ぶりの出店、団地再生で柏市に「豊四季台店」
2017年12月02日 21:30 / 店舗レポート
イオンマーケットは12月1日、千葉県柏市に「ピーコックストア豊四季台店」をオープンした。
2013年4月にイオンがJ.フロントリテイリング傘下の食品スーパー「ピーコックストア」を子会社化し、イオンマーケットを発足してから初めての新規出店。
旧ピーコックストアが2012年4月に中野マルイ店を出店してから、5年8か月ぶりの新規出店となる。
都市再生機構が推進する豊四季台団地再生事業を機に、旧「豊四季台店」を移転・増床し、店舗面積は1100m2から1430m2に拡大した。
豊四季台店は1964年4月にオープンした「松坂屋ストア」を前身とし、2008年に当時の大丸ピーコック(現イオンマーケット)が松坂屋ストアを吸収合併したのを機に、「ピーコックストア」として営業していた。
豊四季台団地内の商業施設の核店舗として、営業しており、ほぼ団地の中央部に店舗は位置している。
商圏は、500m圏4771世帯・人口8788人、1km圏内1万4722世帯・人口2万9011人、2km圏内5万841世帯・人口10万5272人を想定する。
都市再生機構は20008年から段階的に、豊四季台団地再生事業として老朽化した団地の建替えを行っており、足元商圏の人口は増加する見込みだ。
500m圏内の年代別人口構成比は、10代以下5.8%、10代3.8%、20代8.0%、30代9.9%、40代11.3%、50代10.6%、60代13.8%、70代36.8%となっている。
柏市平均の70代以上の構成は26.2%で、70代以上の高齢者が多くなっている。
旧店舗では、店舗前のベンチしか休憩スペースがなかったが、新店では要望の多かったイートインスペースを設置した。
イートインスペースには、挽きたてドリップコーヒーを税込100円で提供する「イオンドリップ」を設置した。地域のコミュニティスペースとして、コーヒーを飲みながらゆっくりとくつろげる空間を提供する。
高齢者が多く、買い物カートを引きながら来店するお客や車いすでの来店もあるため、店内の主通路は約2m50cmを確保し、車いすで来店しても買い物しやすい環境とした。
早朝に店舗利用する高齢者もいるため、営業時間は8時~21時45分とした。
旧店舗は7時から開店していたが、新店舗ではインストアベーカリーなど手間のかかる商品があり、より充実した売場体制でお客を迎えるために、開店時間を1時間遅くした。
8時開店であっても、競合店よりも早く開店しているため、営業時間でも競合対策を打ち出した。
店舗周辺には、高級「生」食パン専門店「乃が美」の柏販売店があり、1斤432円、2斤864円という高額でも1日300本以上の販売する日もあると言われているという。
旧店舗のお客からも、おいしいできたてのパンを食べたいとの要望があったため、直営のインストアベーカリー「アトリエデリッシュ」を導入した。
アトリエデリッシュでは、粉から生地を仕込み、成形して焼き上げるまでの全工程を店内で行う「スクラッチベーカリー」を採用した。
スクラッチベーカリーとすることで、冷凍生地では出せないパンの香りや食感をだし、賞味期限も翌日までとすることができるという。
ソフトフランスや食パン、手作りサンドイッチなど豊富な商品をセルフサービス方式で販売している。
部門別の取扱いアイテム数(SKU)は、農産280、水産300、畜産250、デリカ330、インストアベーカリー70、セルフデリ(惣菜)1200、デイリー950、フローズン330、ベーカリー(仕入商品)370、グロサリー6000、リカー960、ノンフーズ2200とした。
旧店舗に比べてグロサリーを1000SKU増やすなど、品そろえの幅を広げた。
平井規雄店長は、「競合店舗として、マミーマートやベルクがあるため、あえて競合店が扱っていない商品も品ぞろえをした。ピーコックストアでしか購入できない商品をそろえることで、集客力を高めたい」という。
流通ニュースでは小売・流通業界に特化した
B2B専門のニュースを平日毎朝メール配信しています。