セブンイレブン/セルフレジなど16の加盟店支援策を公表

2019年09月25日 17:20 / 店舗

セブン-イレブン・ジャパンは9月25日、オーナー・ヘルプ制度の充実、セルフレジの導入など16の加盟店支援策の進捗状況を発表した。

<セブン-イレブン>
セブン-イレブン

社会構造や環境の変化に対応し、持続可能な成長を実現するための指針として、4月25日に発表した加盟店支援策の進捗状況を明らかにしたもの。

■シフト・作業割当表の自動作成システム開発

人手不足への対応では、加盟店オーナーが冠婚葬祭や急な疾病などの際に、本部社員がオーナー業務を代行するオーナー・ヘルプ制度を拡充した。9月にヘルプ要員を各地区ごとに1人配置したほか、オーナーヘルプ組織を設立した。8月実績として、オーナー・ヘルプ制度の利用については100%対応した。

店舗で一時的に人手不足が生じた際、加盟店が派遣会社からの派遣人材を活用できる従業員派遣制度では、8月末までに、派遣制度を利用できる店舗を9746店に拡大した。

加盟店の従業員確保では、採用ホームページや求人媒体などを活用し、公募者増加に向けた施策・制度を拡充した。6月から「LINE応募機能」を追加している。8月の求人応募数は、前年同月比49%増となった。

少人数で効率の良い店舗運営を実現するために、シフト・作業割当表の自動作成システムを新たに開発・導入する。9月以降に加盟店に案内し、12月からテスト運用を開始する予定だ。

加盟店オーナーが、労務知識を増やし労務局・社労士に直接質問できる場として、加盟店オーナー共済会と連携して労務勉強会を開催した。6月~8月に全国28カ所で開催し、54地区の店舗が参加した。

従業員の育成を支援するため、本部社員が講師となり、加盟店従業員向けに、レジ接客研修を開催。3月以降1247回の研修を実施した。9月23日からは、「新人研修」の運用を開始する。

外国籍の従業員の育成を支援するため、外国人材レジ接客研修を3月以降、50回実施した。研修で、日本の文化を理解してもらい、接客の基本を学ぶ場を提供する。

■セルフレジ・AI発注も導入

店舗業務の作業効率の向上と清掃時間の削減を支援するため、スライド棚など省人化を支援する10個の設備の導入を拡大した。

煮沸不要で清掃が簡易化でき60分の作業時間を削減できる「新型フライヤー」、換気フードの清掃が水洗いで済む仕様の「オイルスマッシャー」、スライド棚とLEDを備えた「新型FFウォーマー」のフライヤー省人化3設備を2019年度中に約6600店に導入する予定だ。

また、2019年度中にスライド棚を備えた「新型常温ゴンドラ」「新型オープンケース」、屈まずに袋が取り出せる「新型レジ袋取り出し」、フィルター清掃を簡易化した「新型平台冷凍ケース」「新型冷凍ケース」「新型栄養ドリンクケース」の省人化6設備を約1300店に導入する計画だ。

上記の省人化9設備に、ペットボトル飲料の陳列量を797本増やした「新型ウォークイン冷蔵庫」を加えた省人化10設備を、8月末現在で440店舗に導入した。

店舗業務の効率化を実現し、従業員のレジ作業負担を軽減するため、セルフレジを新たに開発・導入する。9月以降に加盟店へ案内し、2020年春までに「自動釣銭機」を全店に1台配置する予定だ。

まずは、「自動釣銭機」を全店に1台導入することでレジ締め業務の軽減を図る。2020年春以降には、セルフレジ、セミセルフレジも導入する計画だ。

省人化と店舗利益向上に向け、電子マネー・バーコード決済など、お客のキャッシュレス利用を促す取り組みを企画・実施。これまでにバーコード決済5社を導入済みで、10月1日以降、d払い、auPay、ゆうちょPay、楽天Payを追加する。

検品作業に関する店舗業務を効率化するために、フレッシュフード納品時、番重ごとの検品ができる新検品システムを導入する。2019年2月から2020年2月まで、北海道ゾーンで先行テストを実施する。

従業員の作業負担を軽減するため、カウンター商材の販売什器を自動で洗浄できる食洗機を導入。9月13日時点で、1万5650店に導入した。

<導入した食洗機>
導入した食洗機

店舗での発注業務を省人化・省力化するために、AI技術を活用し、発注数を算出、GOTに表示・提案するAI発注システムを開発・導入する。

2019年3月から5月に直営店で非デイリー商品を対象に実証実験を実施した。テストでは、1日あたり発注時間を35分削減できる結果を得た。2020年1月度には1000店で実証実験をする予定だ。

■加盟店向け定期健康診断も実施

福利厚生では、加盟店従業員にセブン&アイグループ企業での買い物割引券を配布。加盟店共済への加入を条件に、グループ企業買い物割引優待制度を拡大しており、1万9009店で11制度が利用できるようになった。

国内外の宿泊施設、飲食店、レジャー施設などを優待価格で利用できる加盟店共済会「クラブオフ」制度の周知と拡大にも取り組んだ。クラブオフ制度は、1万9009店が利用でき、7月までに5万6257人が制度を利用した。

加盟店オーナー、従業員が最寄の地区事務所などで定期健康診断を受診できる加盟店向け定期健康診断を実施。8月までに9579店に受診案内をしており、全国14カ所で2927人が受診している。健康診断の費用は加盟店負担となるが、本部として健康診断を受診しやすい環境を整えたいという。

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