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タスコシステム/飲食店チェーンの元純粋持株会社、破産

2016年06月22日 10:00 / 経営

帝国データバンクによると、タスコシステムは6月15日、東京地裁から破産手続き開始決定を受けた。負債は現在、調査中。

1986年10月創業、1988年10月に法人改組された。純粋持ち株会社として、「北前そば高田屋」などの飲食店チェーンを展開するタスコグループ各社の管理業務代行、金融窓口機能などを手がけていた。

北海道札幌市で飲食店を目的に創業して以来、「北前そば高田屋」を中心に展開。2001年9月に店頭市場(現JASDAQ)に株式公開を果たした。

その後、「升屋」「月の虎」などの業態も立ち上げ、フランチャイズ組織の構築にも注力し、2008年9月現在で直営、FC合計約101店の店舗網を展開していた。2003年12月期にはピークとなる年売上高約182億3700万円を計上していた。

しかし、急激な業容拡大にともなう新規出店・改装費用や人件費、管理費用などの増加、顧客のブランド離れ、新業態の失敗などで業況は悪化し、2005年10月にはジェイ・ブリッジの資金支援で立て直しに努めていたが結実せず、2006年5月からは持株会社制に移行した。

純粋持株会社となり、会社分割により札幌タスコ、東京タスコ(解散)など、地域・業態ごとに新会社を設立し、傘下に収めていた。

こうしたなか、債務超過、返済困難を理由に監査法人は意見不表明とし、ジャスダック市場がその影響は重大であるとして、2008年12月には上場廃止となっていた。

組織再編などもあり、2008年12月期の年売上高は約1億7200万円(連結売上高約54億100万円)に減少、当期純損失は約36億5900万円(同約37億9100万円)と4期連続の大幅欠損となっていた。

グループで運営していた各飲食店は別会社に譲渡し、近時は実質的な活動は停止状態となっていたが、ここに来て今回の措置となった。

なお、従前運営していた各飲食店事業については他の企業に譲渡されるなどして、多くが店舗・ブランドを継承して現在も運営されている。

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