広電ストア/元・スーパー「マダムジョイ」経営、清算で負債70億円
2019年01月25日 15:20 / 経営
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広電ストアは1月11日、広島地裁から特別清算開始命令を受けた。 負債は70億円の見込みだが、変動する可能性がある。
1960年3月に設立されたスーパーストア。広島電鉄が100%出資のグループ会社として、食品や衣料品を扱うスーパー「マダムジョイ」5店舗の経営を主体に、移動販売車事業や不動産賃貸なども手がけていた。
スーパーではポイントサービスの導入や私鉄系スーパーのプライベート・ブランド「V(バリュープラス)マーク商品」を扱うなどで地域に密着した営業を展開、最盛期は1986年3月期には年売上高約171億1700万円を計上していた。
しかし、その後は大型商業施設の進出や大手量販店などとの競合激化に加え、長引く消費低迷の影響により、2018年3月期の年売上高は約71億7600万円にまでダウンした。
収益性も低迷して2009年3月期以降は10年連続で赤字を計上し、財務内容は債務超過の状態が続いていた。
この間、スクラップ・アンド・ビルドを進めて、食料品に特化した展開を図る一方で、人件費や広告宣伝費などの削減に努めていたが抜本的な収益改善には至らず、2018年3月には創業店である己斐店を老朽化のため閉店していた。
こうしたなか、親会社の経営基盤の安定、収益体質の強化を図るべく、2018年7月23日にイオングループの大手スーパーであるマックスバリュ西日本(広島市南区)にスーパー事業を譲渡する基本協定書を締結し、10月1日に事業を譲渡した。
その後、2018年10月31日に開催された株主総会の決議で解散して整理を進めていた。
なお、2018年9月26日に閉店したマダムジョイ5店は、同年10月16日以降にマックスバリュ西日本が運営する「マックスバリュ」として順次リニューアルオープンしている。
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