クリスピー・クリーム・ドーナツ/新規出店再開、新業態テイクアウト専門店も
2018年03月14日 15:50 / 経営
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クリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパンは3月14日、新コンセプト店舗発表会を開き、2018年度の事業戦略を発表した。
若月貴子社長は、「当社は日本上陸11年を迎え、第2創業期に入った。日本進出以来店舗数を増やしてきたが、今後20年30年日本で愛されるブランドになるため選択と集中を図り、2015年下期から大量閉店を行った。その間、顧客満足度向上のための商品開発と人材育成、既存店強化を進めた。その結果、2017年度は既存店売上高が日本進出以来、初めてプラスになる回復を見せた」と説明。
また、「今後、やみくもに店舗の数を追うのではなく、最高のドーナツ体験を提供するAwesome Doughnuts Shopを運営していく」。
2018年度の出店について、「3年ぶりの2ケタ出店となる10~20店の新規出店を予定している。従来の店舗と違い、都市型の1人でもグループでも楽しめるカフェのような店舗、郊外型のファミリー向け店舗、テイクアウト専門店の3つにカテゴリーを分け、それぞれの強みを発揮したい」としている。
カテゴリー分けした店舗で、顧客とのタッチポイントを増やし、販路を広げる。
都市型店は、1人でもグループでも利用でき、席数を減らし、落ち着いたデザインを採用した。
同モデルの旗艦店として、3月15日有楽町イトシア店、3月29日渋谷シネタワー店をリニューアルした。両店舗とも従来より約20%席数を減らし、ゆったりくつろげる空間を演出。
内装には、木目調の落ち着いたデザイントーンを採用し、幅広い世代に心地よい空間に仕上げた。おひとりさまでも利用しやすいカウンター席も充実させた。
また、製造工程で見えるガラス張りの製造スペースを設け、ドーナツの製造過程を身近で楽しめる。
先行して都市型店舗のフォーマットを採用し、席数を減らしたあべのキューズモール店(大阪市阿倍野区)では、席数を減らしてもイートインの客数は増えたという。
若月社長は、「従来の店は、都市型とファミリー向けの中間のような店舗で、ファーストフード店にありがちな席数増やす傾向にあった。都市型立地の店舗では、カウンター席など一人掛けの席が多いほうが顧客満足度が高いという調査結果もあり、大テーブルの一人掛け席を導入する」と話している。
新業態となるテイクアウト専門店は、利便性、デザイン性にこだわった。ダズンボックスをイメージした店舗では、日持ちのするラスクやミニクルーラーを置き、手土産需要を取り込む。
郊外型のファミリー向け店舗は、ベビーカーの動線を確保、子どもの喜ぶ設備などを取り入れた。
さらに、2018年度はホールセールも本格開始し、販路を広げる。テイクアウト専用店やホールセール用のラスクとミニクルーラーは、日本独自の開発商品となっている。
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